太陽電池セル・モジュール出荷統計に見る太陽電池モジュールのトレンド

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2012年8月28日、太陽光発電協会(JPEA)が平成24年度第1四半期の太陽電池セル・モジュールの出荷統計を発表しました。

総出荷量は減っている

報道資料によると、セル・モジュールの総出荷量は 613,523kW(前年同期比 88.0%)であり、うち国内出荷が 445,289kW(出荷構成比 72.6%、前年同期比 172.2%)、輸出は 168,234kW(出荷構成比27.4%、前年同期比 38.3%)となっており、総出荷量は前年同期比より少なくなっています。

第1四半期の集計なので、期間としては、2012年4月~6月ですが、7月から始まった全量買取制度に向けて、むしろ出荷量は増えているのでは、と思っていたのですが昨年度より12% の減少となっています。

北米・欧州向け出荷の大きな落ち込み

出荷のうち、輸出の内訳を見てみると、北米向けが 43,503kW(前年同期比 55.5%)、欧州向けが 82,438kW(前年同期比 28.4%)、その他が 42,293kW(前年同期比 60.2%)となっており、今まで輸出の主力先であった北米、欧州向けが落ち込んでいます。
特に、欧州向けの落ち込みは大きく、前年同期比 28.4% と3分の1以下に減っています。欧州向けの落ち込みは、欧州でのFIT制度見直しによる太陽電池モジュールの需要減と安価な中国製太陽電池モジュールの台頭による、日本製品の競争力の低下の両方が原因だと思われます。

国内向けは増加

国内の出荷に目を向けてみると、用途別国内出荷量では 445,289kW のうち住宅用が 383,329kW(出荷構成比 86.1%、前年同期比 170.7%)、非住宅用は 61,183kW(出荷構成比 13.7%、前年同期比 181.9%)となり、うち発電事業用は 29,838kW(出荷構成比 6.7%、前年同期比 397.8%)となっています。

国内出荷については、住宅用、非住宅用ともに昨年同期比で170% 以上の増加となっており、また、発電事業用はまだ出荷構成比は 6.7% と多くはないものの、前年同期比 397.8% と4倍近い伸びとなっています。
国内向けについては、住宅用については、補助金制度の継続、発電電力買取価格の据え置き等の太陽光発電推進施策による増加、事業用は全量買取制度開始による事業者需要増が反映されている形です。国内の出荷量増の流れは、しばらく続くと思われます。

モジュール種類別の出荷量

以下の表は、セル・モジュール別の出荷統計資料です。
セル・モジュール出荷統計まとめ
(太陽光発電協会 報道資料より)

国内生産に目を向けて見ると、Si単結晶が前年同期比 204.4%、Si多結晶は前年同期比 100.0%、Si薄膜・その他は前年同期比 258.4% と Si単結晶とSi薄膜・その他が2倍以上に伸びています。一方、多結晶は昨年と同じ数値となっています。
一般家庭向けには少ない面積でより発電量が得られる高変換効率の「Si単結晶」の出荷が増えていることがうかがえます。また、「Si薄膜・その他」については、全体の構成比はまだ低いものの、一般家庭用、事業用でそれぞれ満遍なく伸びていると思われます。

多結晶は前年同期比 100.0% ですが、発電事業用では多く採用されているはずなので、第2四半期にはもう少し伸びてくるのではないでしょうか。

北米・欧州向け出荷減少の影響

国内向けは堅調ですが、輸出の大幅減少により総出荷量が減少しているため各メーカーの太陽光発電事業は厳しい状態に追い込まれています。国内向けについては、今後も個人向け、発電事業者向けの出荷増が見込まれるところですが、個人向けはまだしも、発電事業者向けについては安価な外国製製品との価格競争になることは目に見えており、日本メーカーの総出荷量が今後も増えるかどうかは微妙なところだと思います。

第2四半期のレポートがどうなっているか注視していきたいと思います。


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